肌に優しいワセリンは、乾燥対策として使われる事が多いものです。
ワセリンには保湿作用がある他、肌を保護する効果もあります。
そのため、敏感肌の人がシェービングの際、ボディソープの代わりにワセリンを用いる事もあるようです。
大人から子どもまで、幅広い年代に使われるワセリンですが、大人ニキビに悩む人がニキビケアのために使うケースもあります。
今回は、ワセリンの大人ニキビへの効果についてご説明します。
使い方を間違えると大人ニキビの悪化に繋がるので、ぜひ参考にしてください。
ワセリンは大人ニキビに効く?正しい使い方は?
そもそもワセリンが大人ニキビに効くのかというと、効きます。
しかし、全ての大人ニキビにワセリンが効く訳ではありません。
今回は、ワセリンを用いた大人ニキビのケアについて、以下の3点に分けてご説明します。
- ワセリンとはどんなもの?
- ワセリンが効果を現す大人ニキビ
- ワセリンを使う時の注意
ワセリンは肌に優しい保湿剤として知られており、手に入れるのも簡単です。
だからと言って、安易に大人ニキビのケアに使うのはオススメ出来ません。
これからご説明する事を参考に、正しくワセリンを使いましょう。
大人ニキビのケアに使われるワセリンとは?
ワセリンは、石油を原料に作られた保湿剤です。
石油を高純度になるまで精製して作られており、もちろん肌に害はありません。
ワセリンは乾燥肌対策に役立てられますが、これは肌の表面に蓋をする役割を持つためです。
蓋をする事で肌から水分が蒸発するのを防ぎます。
また、ワセリンは肌を外からの刺激から守る保護機能も備えているのです。
例えば、ひび割れで足が痛む時、患部にワセリンを塗る事で保護膜ができ、歩行時の痛みをやわらげる事が出来ます。
肌を保護する機能は症状の悪化を防ぐ事にも繋がるのです。
ワセリンには、黄色ワセリンと白色ワセリンがあります。
いずれもドラッグストアで手に入りますが、黄色ワセリンの方が価格は安いのです。
純度が低いのが特徴ですが、肌トラブルがない限りは使用しても問題ありません。
対して白色ワセリンは、黄色ワセリンよりやや値段が高いのです。
純度が高くより肌に優しいので、子どもの肌にも使用出来ます。
大人ニキビのケアに用いるのも白色ワセリンがオススメです。
ワセリンはどんな大人ニキビに効果ある?
大人ニキビのケアにも使えるワセリンですが、冒頭でお伝えしたとおり全ての大人ニキビに効くわけではないのです。
大人ニキビ自体に様々なタイプがあります。
ワセリンが効かないタイプの大人ニキビの場合、ワセリンを塗る事でかえって悪化してしまう事があるのです。
「大人ニキビに効く」という言葉だけに惑わされ、安易にワセリンでケアするのは避けてください。
ここでは、どんなタイプの大人ニキビならワセリンが効果を発揮するのかを知っていきましょう。
乾燥が原因の大人ニキビ
ワセリンは、乾燥が原因で引き起こされる大人ニキビに効果があります。
肌の水分が不足すると、それを補おうと皮脂が過剰に分泌されます。
こうして出来るのが乾燥ニキビです。
ワセリンは肌に蓋をし、肌から水分が逃げるのを防いでくれます。
化粧水で保湿した後にワセリンを塗る事で、乾燥による大人ニキビが改善されていくのです。
ワセリン自体には潤いを与える効果がないため、化粧水は必ず付けてください。
ワセリンの役割はあくまで潤いをキープする事だという点を覚えておきましょう。
初期の大人ニキビ
まだ炎症を起こしていない状態の大人ニキビならば、ワセリンで改善させる事が出来ます。
具体的には、大人ニキビの初期段階である「白ニキビ」に効果的です。
ワセリンで肌の保湿、保護をすれば大人ニキビの悪化を防ぐ事が出来ます。
一方、炎症を起こした状態の赤ニキビや黄ニキビにワセリンを塗るのは適当ではありません。
大人ニキビが炎症を起こしている場合、肌の中でアクネ菌が増殖しています。
その状態でワセリンが蓋をしてしまうと、アクネ菌が更に増え、大人ニキビが悪化するのです。
ワセリンで大人ニキビが悪化?正しい使い方
炎症を起こした大人ニキビや思春期ニキビなど、脂性肌を原因とするニキビにはワセリンを塗っても悪化させてしまうだけです。
しかし、ワセリンが効くタイプの大人ニキビでも、正しくワセリンを使わないとニキビを悪化させるケースがあります。
ここでは大人ニキビにワセリンを使う際の注意点をご説明します。
ニキビケアの前に、以下の点を参考にしてください。
「ワセリンで大人ニキビが悪化した」という人の多くがやりがちな塗り方です。
ワセリンを塗りっぱなしにしない
大人ニキビにワセリンを塗ったら、後で必ず洗い流してください。
塗りっぱなしにしておくと毛穴を塞いでしまう事になります。
毛穴詰まりを起こすと、新たな大人ニキビが出来てしまうのです。
また、ワセリン自体、空気中の細かいホコリなどを寄せ集めやすい性質を持ちます。
肌を清潔に保つという意味でも、ワセリンの塗りっぱなしは避けるべきです。
例えば、夜寝る前にワセリンを塗ったら、朝起きた時に洗顔でワセリンを落としましょう。
ワセリンを塗り過ぎない
ワセリンは特別伸びがいい訳ではありませんが、浸透力がないため肌の上に残りやすいものです。
そのため、一般的な保湿クリームと同じ感覚で手に取ってしまうと、肌がベタついてしまいます。
ホコリなどを吸着しやすいワセリンを塗り過ぎると、肌に汚れが付きやすくなるのです。
大人ニキビの部分にワセリンを塗る場合、指先にちょっと付ける程度の量で足ります。
顔全体など広範囲に塗る場合も、お米1~2粒分を手に取って薄く伸ばして使えば十分です。
夏はワセリンの使用を控える
汗をかきやすい夏は、ワセリンを塗るのを控えましょう。
夏にワセリンを塗ると、毛穴がふさがれる事で汗や皮脂が外に出にくくなるからです。
これにより毛穴詰まりを引き起こし、大人ニキビが出来やすくなります。
汗には体内の老廃物も含まれているので、それが排出されないのは肌に良くありません。
また、汗のベタつきを気にして肌をよくこする人は特に、夏場のワセリンの使用を控えてください。
そういったタイプの人はワセリンのベタつきも過度に気にする傾向があり、大人ニキビの部分を無意識に擦る恐れがあります。
擦る事により大人ニキビを悪化させてしまうのです。
大人ニキビとワセリンのまとめ
肌を保湿、保護する働きを持つワセリンは、大人ニキビのケアにも使えます。
大人ニキビのケアに適しているのは白色ワセリンです。
ただし、全てのタイプの大人ニキビに効果があるという訳ではありません。
ワセリンが効果を示すのは、以下のようなタイプの大人ニキビです。
- 乾燥が原因で出来た大人ニキビ
- 初期の大人ニキビ
ワセリンは大人ニキビの改善に役立てられていますが、使い方を誤ると悪化してしまいます。
ワセリンを塗る時は使い方に注意しましょう。
また大人ニキビを根本的に治すには、ワセリンだけに頼らず生活習慣の改善などを心がけてください。