20代に入ると肌の状態や体質に変化が生じます。
これに伴い、ニキビの原因やケア方法も10代の頃とは異なるのです。
今回は、大人ニキビの中でも20代の大人ニキビの原因と改善方法についてご説明します。
20代の大人ニキビは、肌の問題以外に不規則な生活習慣や生活環境の変化も原因になるのです。
思春期ニキビに有効なケア方法でも、成人後の大人ニキビには逆効果となる場合もあるので、大人ニキビ向けのケア方法を知っておく必要があります。
20代のニキビケアにオススメの化粧品もご紹介するので、参考にしてみてください。
20代の大人ニキビの原因は？
大人ニキビは思春期ニキビと比べて治りづらく、再発しやすいという特徴があります。
そのため、大人ニキビは出来てからケアするのではなく、原因になり得るものを知って出来にくいように予防する事が大切です。
大人ニキビは生活習慣やストレスなど、あらゆるものが原因となります。
20代は、就職や引っ越しなどで環境の変化を経験する人が多い年代。
こうした事は、本人の自覚の有無に関わらずストレスになっており、気付けば大人ニキビが出来ていたという事も多いのです。
また、大人ニキビは、出来る場所によって原因が異なる傾向があります。
どこに出来るとどんな問題があるのかについても知っておきましょう。
20代で起こる肌と身体の変化
20代に入るとターンオーバーのスピードがやや落ちてきて、古い角質が毛穴に詰まりやすくなります。
それを餌にするアクネ菌が毛穴の中で繁殖し、大人ニキビが出来やすくなるのです。
ちなみに、代謝スピードが落ちるのは肌だけでなく身体も同様と言えます。
そしてもう1つ、身体については内臓機能の低下もみられるようになります。
代表的なのが胃です。
10代の頃と比べて、胃もたれや胸やけを起こしやすくなります。
そのため、食べ過ぎたり飲み過ぎたりすると胃に不調をきたし、その影響で大人ニキビが出来る事もあるのです。
また、女性の場合、ホルモンバランスの乱れにも注意する必要があります。
生理前に加えて妊娠中、産後もホルモンバランスの乱れには注意をしましょう。
ホルモンバランスを整えるには、イソフラボンの摂取が効果的です。
自分で生活習慣やメイクを変えた
20代は進学や就職の時期です。
それに伴い1人暮らしを始めると、食事の仕度まで手が回らず簡単な献立で済ませてしまう人もいるでしょう。
そうなると、健康な肌の維持に必要な栄養素が摂れないので、大人ニキビが出来やすくなってしまいます。
また、大学進学や社会人になったのを機に、メイクや髪型を変える事も、大人ニキビの原因になる可能性があります。
肌に合わない化粧品を使っていたり、髪が顔に掛かるヘアスタイルをしていると、肌にダメージを与えてしまうのです。
肌の乾燥
思春期は皮脂の分泌量が多いため、肌が乾燥する事はほとんどありません。
しかし、20代になると10代の頃のような大量の皮脂分泌はなくなるので、肌が乾燥しやすくなるのです。
肌が乾燥するとターンオーバーが乱れ、毛穴が詰まりやすくなります。
また、足りない水分を補おうと皮脂が過剰に分泌され、それを餌にアクネ菌が増殖しやすくなるのです。
そのため、20代に入ったら保湿を意識してください。
特に、フェイスラインであるUゾーンは乾燥による大人ニキビが出来やすい場所なので、保湿を念入りに行いましょう。
ホルモンバランスの乱れ
思春期ニキビは、10代特有のホルモンバランスの乱れによって発生します。
しかし、20代の大人ニキビもホルモンバランスの乱れが原因となるケースがあるのです。
睡眠不足やストレス、偏った食事などの問題があると、ホルモンバランスの乱れが生じます。
ホルモンバランスの乱れとは、女性ホルモンである「プロゲステロン」と「エストロゲン」の分泌バランスが乱れた状態です。
また、ホルモンバランスが乱れると、男性ホルモンの一種「テストステロン」の量が増えます。
これらの働きにより、皮脂が過剰に分泌されたり肌のターンオーバーが乱れ、大人ニキビが出来やすくなるのです。
ストレス
仕事や人間関係でストレスを溜め込みがちになると、大人ニキビが出来てしまいます。
特に20代は、進学や就職で慣れない環境に身を置く事になるので、余計にストレスを溜めやすい年代です。
ストレスを溜め込むとホルモンバランスの乱れを招いてしまい、男性ホルモンの分泌量が増えます。
すると、先述したように皮脂の過剰分泌やターンオーバーの乱れが生じ、大人ニキビが出来てしまうのです。
趣味に没頭したり軽い運動をするなど、ストレスを発散する機会をもうけましょう。
場所によって原因が異なる
大人ニキビはフェイスラインや口周り、つまり顔の下の部分に出来やすい傾向にあります。
まず、フェイスラインに出来る大人ニキビは、ホルモンバランスの乱れが原因である事が多いとされています。
顎や口周りは、胃や肝臓の不調によって大人ニキビが出来やすい部分です。
20代に入ると、お付き合いでお酒を飲み会に行く機会が出来ますが、食べ過ぎやアルコールの過剰摂取には気を付けてください。
また、頬は不潔な寝具を使っていたり無意識に手で触ったりすると、肌に雑菌が入り大人ニキビが出来やすくなります。
大人ニキビを繰り返さないための20代のスキンケア
思春期ニキビと同じやり方で、大人ニキビをケアしても良くなりません。
大人ニキビの大半は、肌の乾燥が原因で発生します。
そのため、20代になったら肌の水分を維持する事と、肌に負担をかけない事を意識したスキンケアをしていきましょう。
ここでは20代の大人ニキビに合ったスキンケア方法や、オススメの化粧品の成分についてご説明します。
これまでスキンケアに関心がなかったという人も、今日からケアに気を配っていきましょう。
保湿
保湿は大人ニキビの改善、予防のためには欠かせません。
皮脂の過剰分泌を抑え、ターンオーバーを正常化するためにも20代のうちから保湿を意識しましょう。
化粧品でのケア以外に、洗顔にも注意が必要です。
洗浄力の強い思春期ニキビ専用の洗顔料の使用や、熱いお湯で顔を洗う行為は、肌に必要な皮脂まで落ちてしまい乾燥を招きます。
肌の水分バランスを保つには、刺激の少ない洗顔料で優しく洗顔しましょう。
また、1日に何度も顔を洗うのも乾燥の要因です。
ニキビケア用の化粧品を選ぶ
一般的な化粧品よりも、ニキビケア用に作られた化粧品がオススメです。
それらには、保湿成分や抗炎症成分が含まれているので、使い続けていくうちに大人ニキビを改善させる事が出来ます。
「ノンコメドジェニック」という表記のある化粧品であればなおさら安心して使えます。
これは大人ニキビが出来にくい成分で作られた化粧品である事を証明する表記です。
大人ニキビを繰り返す人は、ノンコメドジェニック製品を試してみましょう。
なお、思春期ニキビ専用のニキビケア化粧品は使わないでください。
思春期ニキビ向けの化粧品は20代以降の肌には刺激が強すぎるので、大人ニキビを悪化させる恐れがあるからです。
オススメの化粧品の成分
大人ニキビには保湿力のある化粧品が必要なので、以下のような成分の入った化粧品を選びましょう。
- セラミド
- コラーゲン
- ヒアルロン酸
これらは、肌の水分を維持してくれる成分なので、乾燥によって出来る大人ニキビを改善させてくれます。
また、以下のような抗炎症成分の入った化粧品もオススメです。
- ビタミンC誘導体
- グリチルリチン酸
一方、使ってはいけないのは硫黄、アルコール、石油系合成界面活性剤などを含む化粧品です。
これらの成分は肌に刺激となり、乾燥を招く恐れがあるので避けましょう。
特に硫黄は思春期ニキビ専用の化粧品によく使われるので、一般的にも馴染みのある成分ですが、20代以降の肌には不向きです。
大人ニキビに優しい化粧水の付け方
20代の大人ニキビには保湿が重要ですが、化粧水の適切な使い方も知っておきましょう。
入浴後と洗顔後は皮脂が洗い流されているため、肌は非常に乾燥しています。
乾燥状態のまま放置せず、すぐに化粧水で保湿しましょう。
フェイスラインやこめかみなど顔の端も忘れないように化粧水を付けてください。
化粧水は手のひらで温めた後、顔の中心から外側に向かって馴染ませましょう。
付ける時こすったり、パンパンはたいたりすると肌を傷めてしまいます。
拭き取り化粧水の場合は、コットンにたっぷりしみ込ませた後顔のザラつく部分を中心に拭き取っていきましょう。
目元と口元は避けてください。
生活習慣も改善する
大人ニキビを繰り返さないためには、スキンケアだけでなく身体の中のケアも必要です。
20代の人は遊びや仕事で生活が不規則になりがちですが、改善出来るところから改善しないと大人ニキビは悪化します。
睡眠は毎日6～7時間取り、その日の疲れを回復させましょう。
成長ホルモンが多く分泌される22時から2時に睡眠がとれると、肌のターンオーバーが促進され大人ニキビが出来にくくなります。
加えて、栄養バランスの取れた食事も欠かせません。
揚げ物やデザート類はほどほどにして、野菜や肉を食べタンパク質やビタミン類、ミネラルを摂取してください。
大人ニキビに悩む20代にオススメの化粧品
大人ニキビを改善し防ぐには、保湿が欠かせません。
ニキビケア成分が入っている化粧品を使うと、より大人ニキビの治りが早くなります。
ここでは、20代にオススメの大人ニキビに有効な化粧品を3点ご紹介します。
いずれの化粧品も、敏感肌の人でも使えるものなので安心してください。
しかし、万が一合わないと感じたら無理に使い続けてはいけません。
また、化粧水だけでなく乳液や洗顔料とセットで購入出来る商品ばかりなので、出来れば同じシリーズの商品を揃えるのをオススメします。
ルナメアAC
富士フィルムのルナメアACは、ノンコメドジェニックテストが実施された化粧品なので、大人ニキビを繰り返す20代にはオススメです。
化粧水はノーマルタイプとしっとりタイプがあり、肌質に合わせて使い分ける事が出来ます。
ニキビの炎症を抑えるグリチルリチン酸ステアリという成分が含まれており、腫れのある赤ニキビにも有効です。
トライアルセットでは、1週間分の洗顔料と化粧水、ジェルクリームのセットが購入出来ます。
ルナメアACを使った事がないという人は、まずトライアルセットで様子を見てみましょう。
ノブACアクティブ
ノブACアクティブは、高い保湿力を持つセラミド、ヒアルロン酸、リピジュアが取り入れられる化粧品なので、乾燥が気になってくる20代にオススメです。
化粧水の他、乳液や洗顔料などがセットになったトライアルセットもあります。
洗顔料にはピーリング作用のあるグリコール酸が含まれており、硬くなった角質を柔らかくして落としやすくしてくれます。
古い角質は大人ニキビのもととなる毛穴詰まりを引き起こすので、ピーリング作用は効果的なのです。
ノブACアクティブもノンコメドジェニック製品なので、大人ニキビが治った後も再発しにくいでしょう。
ファンケル アクネケア
ファンケル アクネケアは、20代以降の大人ニキビにはもちろん、思春期ニキビのケアにも使える化粧品です。
防腐剤や殺菌剤を使っておらず低刺激なのも嬉しいポイント。
そのため、肌が乾燥しスキンケアでピリピリ痛むという方には、特にオススメ出来ます。
化粧水には、大人ニキビの炎症を鎮めるグリチルリチン酸と、ニキビ跡を改善させるアケビアエキスが配合されています。
また、漢植物エキスやプルーン酵素エキスが毛穴詰まりを防いでくれるので、大人ニキビ再発のリスクが軽減されるのです。
トライアルセットでは化粧水に加え、乳液やクレンジングオイルなどもセットで購入出来ます。
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20代の大人ニキビのまとめ
大人ニキビは、乾燥している肌に出来やすい傾向があるので、20代に入ったらとにかく保湿を意識したスキンケアを行いましょう。
大人ニキビを繰り返す人は、肌表面よりも内部が乾燥しているインナードライの人が多いのです。
肌表面の乾燥もインナードライも、保湿不足によって招かれます。
洗顔後は化粧水と乳液で、肌にしっかりと水分を蓄えてください。
また、化粧品は効果を重視するのも大切ですが、香りの有無や値段などを考慮し自分が続けやすいものを選びましょう。
