「しっかりと歯を磨いたのに、磨き残しがある!」
歯磨き後に鏡を見た時、歯垢が残っていた経験がある方は多いと思います。
もしかしたら、それは歯ブラシが寿命を迎えているのかも知れません。
今お使いの歯ブラシをいつ交換したのか、覚えている方は少ないのではないでしょうか。
歯ブラシは定期的に交換しないと、口腔内トラブルを引き起こす事に繋がります。
大切な歯を守るためにも、歯ブラシの交換は大切なのです。
今回は、歯ブラシの平均寿命や交換時期などを解説していきます。
フィリップスやブラウン、パナソニックなどの電動歯ブラシの交換時期などもご紹介するので、ぜひチェックしてみて下さい。
定期的に歯ブラシを交換して、良い口腔内環境を保ちましょう。
同じ歯ブラシを使い続けるとどうなる?
そもそも、同じ歯ブラシを使い続ける事の何が悪いのでしょうか。
まず、下記では寿命を過ぎた歯ブラシを使うとどうなるのかを解説します。
【同じ歯ブラシを使い続けるデメリット】
1.歯垢がしっかりと除去できない
冒頭で述べたように、歯の磨き残しが発生します。
歯の表面は磨けていても、歯と歯茎の隙間には歯垢が残ってしまいます。
歯垢が残る事で虫歯菌が増殖し、虫歯が発生・進行するのです。
2.広がった毛先が歯茎を傷つける
毛先が外側に広がった歯ブラシを使用すると、歯茎を必要以上に傷つけてしまいます。
傷口に菌が入り込むと、歯肉炎や歯槽膿漏になってしまうのです。
3.歯ブラシに雑菌が繁殖する
毎回すすぎ洗いを行うと言えど、歯ブラシには雑菌が沢山付着しています。
そんな雑菌がついた歯ブラシを口に入れると、口内に雑菌をばらまく事になります。
歯周病の原因になるのはもちろん、口臭の原因にもなり兼ねないのです。
これらの口腔内トラブルを避けるためにも、寿命を迎えた歯ブラシは交換する事が大切と言えます。
歯ブラシの寿命と交換時期
虫歯や歯周病の予防を行うには、状態の良い歯ブラシを使う事が大切です。
さっそく、下記で歯ブラシの寿命と交換時期について解説をします。
自分がどれくらいの期間で交換しているのかなどを振り返りながら確認してみましょう。
月に1回が交換の目安
歯磨きメーカーとしても人気の高いライオンが行った調査では、1か月で歯ブラシを交換する方は35%で最も多いと発表しています。
また、次に多いのが2か月に1回で26%、3か月に1回は17%と続きます。
(ライオン株式会社HPで公表:https://lidea.today/qa/817)
歯ブラシは日に日に歯垢除去率が低下するため、月に1回の交換が理想的です。
歯科医師はもちろん、ライオンやサンスターなどの大手メーカーも歯ブラシの寿命は1か月と紹介し、月に1回の交換を推奨しています。
常に良い状態の歯ブラシを使えば、虫歯や歯周病、口臭予防に良い効果が期待出来ます。
毛先が開きにくい素材の歯ブラシもありますが、基本的には月に1回を目安に交換する様にしましょう。
とは言え、仕事や家事が忙しいと、歯ブラシの交換はつい忘れがち。
忘れやすいと言う方は毎月1日に交換など、歯ブラシの交換日をカレンダーに記入しておくと良いでしょう。
毛先が開いたら交換
ライオンでは、歯ブラシを交換する9割近くの人が「毛先が広がったため」と回答している事を発表しています。
たしかに、歯ブラシは使うごとに汚れを落とす効果が弱まる事が分かっています。
新しい歯ブラシの歯垢除去率を100%とすると、毛先が少し開いた歯ブラシの歯垢除去率は80.8%に低下しています。
さらに、毛先の開いた歯ブラシの場合は、62.9%まで歯垢除去率が下がっているのです。
(ライオン株式会社HPで公表:https://lidea.today/articles/475)
歯ブラシは、毛の反対側から見ると毛先の開き具合がよく分かります。
ヘッドから毛先がはみ出していたら、それは歯ブラシが寿命を迎えている証拠です。
虫歯や歯周病から大切な歯を守るためにも、新しい歯ブラシと交換をしましょう。
磨きにくいと感じたら交換
歯ブラシは毛先が広がる以外にも、磨きにくいと感じる事があります。
それは、歯ブラシの毛先に弾力が無くなった時です。
毛先に弾力が無くなると、毛先がバラバラな方向を向くなどの不具合が発生します。
特に、毛先がやわらいタイプの歯ブラシは、弾力が無くなりやすい傾向にあるようです。
弾力性が低くなる事で汚れを落とす力が弱まり、磨き残しから虫歯が発生する可能性があります。
取り換えて間もないとしても、磨きにくいと感じた時には新しい歯ブラシと交換をしましょう。
また、歯ブラシの毛色がピンクや茶色に変わった時も寿命と考え、新しい物と交換をして下さい。
これは、歯ブラシにカビが発生している状態です。
水で先に洗っても、口に入れる事で食中毒になる可能性があります。
健康な口腔内環境を保つためにも、歯ブラシの状態はしっかりとチェックしましょう。
電動歯ブラシの寿命と交換時期
一般的な歯ブラシの寿命は約1か月ですが、電動歯ブラシはいつでしょうか。
電動歯ブラシの大手3社を確認すると、以下のように紹介されていました。
【電動歯ブラシの寿命と交換時期】
ブラウン
本体の平均寿命は、約3~5年。
ブラウンの電動歯ブラシは、ブラシに「インディケーター機能」が付いています。
ブラシが消耗すると青い毛先が白くなり、交換時期を教えてくれます。
フィリップス
本体の平均寿命は、約2~3年。
フィリップスの電動歯ブラシも、青い毛先が白くなる事で交換時期をお知らせします。
ただし、eシリーズやエアーフロスノズルは、約6か月ごとに交換して下さい。
パナソニック
本体の平均寿命は、約3年。
毛先の色が変わる機能はないので、定期的に毛先をチェックする必要があります。
基本的には、3社ともブラシは3か月で交換するようにと紹介されていました。
ただし、どのメーカーも、毛先が広がった場合は3か月以内でも交換する事を推奨しています。
歯ブラシの寿命を延ばすには?
歯ブラシは使用開始から約20~30日ほど経つと、歯垢除去率が低下し始めます。
しかし、歯ブラシの持ち方を変えると、寿命を延ばす事が出来るのです。
歯ブラシには、2通りの持ち方があります。
パームグリップ
グリップを握るように持つ方法
ペングリップ
鉛筆を持つようにグリップを持つ方法
状態の良い歯ブラシを1か月間使うには、ペングリップが適しています。
ペングリップであれば余計な力を入れずに歯を磨く事が出来るので、必然的に歯ブラシの寿命が延びるのです。
とは言え、持ち方で歯ブラシの寿命を延ばしたとしても、雑菌は常に繁殖しやすい環境にあります。
歯磨き後は水洗いをして水気を切り、風通しの良い場所で保管をする様に心がけましょう。
また、毛先の開きなどの状態を確認しながら、定期的に交換する様にして下さい。
歯ブラシの寿命と交換時期のまとめ
寿命を迎えた歯ブラシをそのまま使っていると、歯垢や着色汚れをしっかり除去する事が出来ません。
そのまま使い続ける事で磨き残しが発生し、虫歯や歯周病の原因になってしまうのです。
状態が良い歯ブラシを使えば、歯垢や着色汚れを除去し、歯磨き粉の効果をより高める事が出来ます。
一般的な歯ブラシは、1か月を目安に交換しましょう。
また、電動歯ブラシの場合は3か月を目安に交換を行って下さい。
交換時期が分からなくなってしまう方は、本体にペンで記載する、カレンダーなどにメモをしておくなどの工夫を行う事をオススメします。
今まで気にしていなかったと言う方は、これを機に定期的な歯ブラシの交換を行ってみましょう。