ニキビとヘパリン

ヘパリン類似物質とは、肌のバリア機能を整える働きをもつもので、ニキビを改善させるなどの効果が期待できます。
ヘパリンとは人間の血液中に存在する「ムコ多糖類」の一種で、他の細胞のまわりに水分を貯える働きを持つのです。

ヘパリン類似物質は、ヘパリンに近い性質を持つ人工の物質で、本物のヘパリンと同じく優れた保水力を持ちます。
その働きが肌のバリア機能を回復させ、ニキビの症状改善に効果が期待できるのです。

市販の塗り薬にも、この物質が含まれているものがあります。
そこで今回は、ヘパリン類似物質のニキビへの効果について解説しましょう。

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ニキビに効果が期待出来るヘパリン類似物質とは?

ヘパリン類似物質は、スキンケアの分野で重宝される物質です。
保湿作用の他に、炎症を鎮めたり肌のターンオーバーを促進する作用もある事から、ニキビを改善させる可能性を多く秘めています。

肌に潤いを与え皮膚を柔らかくしてくれる事から、ニキビの芯を外に出しやすくしてくれます。
加えて、アンチエイジング効果も期待できる点がヘパリン類似物質の特徴です。

ここでは、ヘパリン類似物質がスキンケアの面でどのように活躍するかをご説明します。
ヘパリン類似物質が含まれている市販薬も紹介するので、ぜひチェックしておきましょう。

ニキビ跡は効果がある?

ニキビを改善させる効果が期待出来るヘパリン類似物質ですが、ニキビ跡を薄く出来る可能性もあります。
これは、ヘパリン類似物質の血行促進作用や肌のターンオーバーを促す働きによるものです。

炎症によって赤みが生じたタイプのニキビ跡も、抗炎症作用により改善される見込みがあります。
1~2週間ほどヘパリン類似物質を含む軟膏を使用すると、赤みが薄くなる効果が期待できるのです。

また、ニキビ跡そのものに関しては、3~4週間で目立たなくなる可能性があります。

アンチエイジング効果はある?

ヘパリン類似物質には血の巡りを良くする効果があるのですが、血行が改善すると肌に栄養分が十分に行き渡ります。
これにより、食べ物から得た栄養や、スキンケア用品の栄養がより肌に浸透しやすくなり、肌の老化をゆるやかにする効果が期待できるのです。

また、肌に栄養が行き渡ると、ニキビの治りを早める事にも繋がります。
アンチエイジングを目的とする場合、ヘパリン類似物質を含むスキンケア用品をアンチエイジング成分の入った化粧品と併用すれば、より高い美容効果を得られるでしょう。

実際に、芸能人にもアンチエイジング効果を得ようと、ヘパリン類似物質を含むクリームを使用する人が多くいるのです。

ヘパリン類似物質が含まれる市販の塗り薬

ヘパリン類似物質を含む市販薬としては、以下のような塗り薬が挙げられます。

  • ピアソンHPクリーム
  • アットノン クリーム

ピアソンは肌の乾燥や傷跡、火傷の跡に対処する薬で、アットノンは傷跡や火傷の跡を改善させるための塗り薬。
いずれもニキビ跡への効果が期待できますが、ニキビそのものを改善させる可能性があるのはピアソンです。

また、アットノンに関してはクリームタイプの他、ローションタイプ、ジェルタイプ、コンシーラータイプが販売されています。
いずれの塗り薬もドラッグストアだけではなく、アマゾンなどインターネット通販でも購入可能です。

ヘパリン類似物質の塗布順序

ヘパリン類似物質の塗布順序

ニキビ治療に用いられる塗り薬には、ステロイド外用薬もあります。
人によっては、何らかの事情でステロイド外用薬とヘパリン類似物質を含む薬を併用する場合があるでしょう。

その場合、どちらを先に塗ってもそれらの効き目に大きな変化はない可能性が高いと言えます。
これは肌の上で両方の薬の成分が混ざり合ってしまうためです。

そのため、ヘパリン類似物質入りの薬をステロイド外用薬と一緒に使う事になっても、塗布順序をあまり気にする必要はありません。

ヘパリン類似物質に関するQ&A

ヘパリン類似物質に関するQ&A

スキンケアの面で重宝するヘ類似物質クリームやローション等には、使用の際に注意して頂きたい事もいくつかあります。
ヘパリン類似物質は、ニキビケアやアンチエイジング対策に用いる事が出来る物質ですが、傷がある場所に使用すると悪化する恐れがあるのです。

ここでは、ヘパリン類似物質入りのスキンケア用品を付けてはいけない場所や、ヘパリン類似物質がもたらす可能性のある副作用についてQ&A形式で解説します。
ヘパリン類似物質が良くない方向に機能するリスクがある事を知っておきましょう。

敏感肌・乾燥肌でも使える?

ヘパリン類似物質は、敏感肌や乾燥肌にも使う事が出来ます。
保湿効果がある物質なので、乾燥肌や乾燥によって敏感になった肌を正常の状態に近付ける効果が期待できるのです。

そのため、敏感肌や乾燥肌は、ヘパリン類似物質を使ってはいけないどころか、使用をオススメ出来る肌質と言えます。
乾燥を原因とした痒みやニキビにも有効です。

また、ヘパリン類似物質には抗炎症作用もあるため、ニキビの中でも炎症を起こした赤ニキビを改善させる効果が期待できます。
ただし、全ての敏感肌や乾燥肌に向いているとは言い切れません。

ヘパリン類似物質油性クリームなどを使用しても効果がない場合や、肌に刺激などの違和感を感じる場合は、皮膚科などの医療機関に相談をしてみましょう。

ヘパリン類似物質を使う時の注意点・副作用は?

ヘパリン類似物質を含む外用薬を使った時、このような副作用が現れる事があります。

  • 発赤
  • かゆみ
  • 皮膚炎
  • 刺激感
  • 紫斑

ヘパリン類似物質には、血管を広げる作用があります。
そのため、皮膚に赤みが出る等の副作用が出る恐れがあるのです。

赤ら顔の人が顔のニキビケアにヘパリン類似物質を用いると、より顔が赤く見えてしまう恐れがあります。
また、一番の注意点は出血している場所および出血しやすい場所にヘパリン類似物質を使用してはならないという点です。

ですから、傷やただれ、びらん、粘膜を避けて正しい使い方をしてください。

ニキビとヘパリン類似物質のまとめ

ニキビとヘパリン類似物質のまとめ

ヘパリン類似物質は保水力や血行促進効果から、ニキビやニキビ跡の改善だけでなくアンチエイジング対策にも用いる事が出来る物質です。
市販の塗り薬の中にもヘパリン類似物質が含まれているものがあるため、すぐにスキンケアに取り入れる事が出来ます。

敏感肌や乾燥肌にもオススメ出来る一方で、副作用があるという事も知っておいてください。
ヘパリン類似物質には血管拡張作用があるため、肌が赤くなったり紫斑が出たりする事があるのです。

重大な問題を避けるためにも、出血している場所、しやすい場所にはヘパリン類似物質を使わないでください。

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