初期虫歯の歯磨き粉

「虫歯が出来たら歯医者で削って治さなきゃいけない」
そう思っている方は、非常に多いようです。

たしかに、虫歯になってしまった歯は、歯医者で治療する必要があります。
しかし、初期虫歯の場合は、歯を削らなくても治せる可能性があるのです。

この記事では、そんな初期虫歯を治すのに有効なフッ素やその他の予防法をについてまとめています。
虫歯が出来やすい方や健康な歯を維持したい方に向けて、初期虫歯を修復させるポイントを分かりやすく5つに分けてご紹介しているので、ぜひご一読くださいね!

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初期虫歯とは?フッ素入り歯磨き粉で歯が修復される仕組み

初期虫歯とは、虫歯菌が出す酸によって歯が溶かされ始めた状態の事を示します。

【初期虫歯の特徴】

  • 痛みやしみるなどの自覚症状がない
  • 歯に穴はあいていない
  • 白っぽく見えたり、薄茶色に見えたりする
  • 虫歯を除去しなくても自己治癒する可能性がある
  • 歯医者では、「初期虫歯=CO(シーオー):要観察歯」と呼ばれている

この初期虫歯の状態の歯の自己治癒力を高めるのに、特にオススメなのがフッ素入り歯磨き粉。
なぜなら、フッ素入り歯磨き粉には以下のような効果があり、初期虫歯を修復するのに有効だと言えるからです。

【フッ素の3大効果】

1.虫歯菌の働きを阻害して、歯を溶かす酸の量を抑制する
2.酸で溶かされた歯を修復する唾液の働き(再石灰化)を促進する
3.歯の表面(歯質)を強化して、酸に溶けにくいようにしてくれる

初期虫歯が治らないとあなたの歯はどうなる?

初期虫歯が治らないとあなたの歯は、虫歯菌による進行が進み歯に穴が開いて、痛みやしみるなどの自覚症状を強く感じるようになります。
酷い場合には、神経まで虫歯菌に侵されて歯がほとんど無くなってしまう場合もあるでしょう。

一般的に虫歯は進行すればするほど、治療が困難になって費用や通院期間がかさんだり、治療後に歯がもろくなったりしてしまいます。

【虫歯の進行度表】

虫歯の進行レベル 歯の状態・症状
CO 自覚症状なし、歯に穴があく手前の状態
C1 自覚症状はほとんどない、歯の表面に小さい穴が開く
C2 痛みやしみを感じる、虫歯が歯の内部まで広がる
C3 激しい痛みを感じる、神経まで虫歯が進行する
C4 神経の先に強い痛みを感じる場合がある、歯のほとんどが虫歯菌に侵されて神経が死んだ状態

※C1~C4レベルまで虫歯が進行した場合は、歯医者での治療が必要になります。

そのため、治療の必要がない初期虫歯(CO)の段階で、この後にご紹介しているようなセルフケアを実践して歯の状態を修復しておくと良いでしょう。

初期虫歯を歯磨き粉などの力で修復する5つのポイント

初期虫歯を歯磨き粉などの力で修復する5つのポイント

歯医者で初期虫歯があると診断された場合には、歯磨き粉などの力を利用した以下の5つ方法で歯を修復しましょう。

【初期虫歯を修復する5つのポイント】

1.フッ素濃度が高い歯磨き粉をうがい少なめに使う
2.正しいブラッシングをする
3.唾液を増やす習慣作りをする
4.キシリトール100%ガムを噛む
5.歯医者での予防処置を受ける

1~4番は、自宅でも出来る簡単なセルフケアです。
歯医者に苦手意識の強い人も、ぜひ取り入れてみましょう。

具体的な方法については、この後に一つひとつご説明していきますね。

フッ素濃度が高い歯磨き粉をうがい少なめに使おう

初期虫歯を修復するためにフッ素入り歯磨き粉を利用する場合には、「濃度」と「うがいの回数」が重要です。

フッ素入り歯磨き粉の濃度

フッ素は濃度が高くなると、その分効果が高まります。
特に以下の商品は、日本で販売されている歯磨き粉の中でもフッ素濃度が高くオススメです。

ライオン/チェックアップ スタンダード(1450ppm)

低研磨・低発泡・低香味で、通常の歯磨き粉に近い使用感

>>ライオン/チェックアップ スタンダードを見てみる。

ライオン/チェックアップジェル ミント(1450ppm)

無研磨・低反発・抵香味で、フッ素が口の中に残りやすいジェルが採用されている

>>ライオン/チェックアップジェル ミントを見てみる。

サンスター/バトラー エフペーストα(1450ppm)

薬用成分が配合されているため、虫歯以外にも歯肉炎や歯周病予防したい方向け
※6歳未満のお子様は安全のため、フッ素濃度1000ppm以下の歯磨き粉を使用してください。

>>サンスター/バトラー エフペーストαを見てみる。

うがいの回数

フッ素は、お口の中に長く残るほど効果を得やすくなります。
そのため、フッ素入り歯磨き粉の使用後はうがいの回数を必要最小限に抑えましょう。

虫歯の原因菌を正しい歯磨きの方法で取り除こう

虫歯の原因菌は、飲食物に含まれる糖質をエサにしてプラーク(歯垢)を作り、歯を溶かす酸を排出します。
そのため、虫歯を進行させないためには、毎日の歯磨きでプラークを綺麗に取り除く必要があるのです。

ただし、歯磨きの方法が誤っていると磨き残しが増えてしまいます。
以下の4つのポイントを目安に、正しい歯磨き法を実践してみましょう。

【正しい歯磨きの4つのポイント】

1.小刻みに動かしながら、1~2歯ずつ丁寧に磨いていく
2.歯ブラシの毛先が広がらない程度の力で歯を磨く
3.歯と歯茎の境目や歯と歯の間にもしっかりブラシを当てる
4.歯と歯の隙間汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシで取り除く

歯を守ってくれる唾液を増やす習慣作りをしよう

唾液は、主に以下の2つの働きであなたの歯を守ってくれる強い味方です。

【唾液の働き】

1.虫歯菌が排出する酸を中和してくれる
2.溶かされてしまった歯を修復してくれる

そのため、唾液量を増やせば必然的に虫歯菌の働きを弱められるでしょう。
次に、ご紹介している唾液を増やす習慣作りを実践してみてくださいね。

【唾液を増やす習慣】

  • よく噛んで食べる
  • こまめに水分を補給する
  • 顎周り(唾液腺)をマッサージする
  • 舌の体操をする
  • ガムを食べる(この後にご紹介しているキシリトール100%のガムがオススメ)

初期虫歯にはキシリトール100%のガムがオススメ

初期虫歯には、キシリトール100%のガムがオススメでしょう。
なぜならキシリトールは、厚生労働省でも虫歯予防効果が認められた天然甘味料で、以下のような特徴を持っているからです。

【キシリトールの特徴】

  • 虫歯菌のエサにならない甘味料
  • 虫歯の原因菌の増殖や歯垢の形成を部分的に抑制してくれる
  • カルシウムと結合して歯の修復を促してくれる

ただし、キシリトールガムと言っても、糖類が含まれているガムは虫歯菌を働きを促進してしまいます。
キシリトール100%、もしくは特定保健用食品マークのついたガムを選んで、1日3回を目安に最低3ヶ月は毎日噛み続けるようにすると、効果を時間出来るはずですよ。

初期虫歯には歯医者の予防処置も効果的

初期虫歯には、歯医者の予防処置も効果的でしょう。
なぜなら、普段のブラッシングでは除去しきれない歯垢や歯石も、歯のお掃除の専門家である歯科衛生士がキレイに取り除いてくれるからです。

また、自覚症状がない初期虫歯があった場合、虫歯が進行する前に歯医者さんで発見してもらう事が出来、正しい予防法も教えてもらえます。
歯医者の検診で初期虫歯が出来ていないかのチェックと予防処置(クリーニング)を定期的に受けながら、あなたの歯を守ってくださいね。

初期虫歯と歯磨き粉のまとめ

初期虫歯と歯磨き粉のまとめ

初期虫歯とは、虫歯菌の酸によって歯が溶かされ始めた状態です。
以下の5つのポイントを意識して正しいケアを実践する事で、歯医者での治療を受けなくても歯を修復して健康な状態まで戻せます。

【初期虫歯から歯を守る5つのポイント】

1.フッ素濃度が高い歯磨き粉をうがい少なめに使う
2.正しい歯磨きの方法でプラークを取り除く
3.唾液を増やす習慣作りをして初期虫歯から歯を守る
4.最低3ヶ月は毎日キシリトール100%ガムを噛む
5.歯医者で定期的に予防処置を受ける

虫歯は進行してしまうと、治療が困難になって治すために費用も時間もかさみます。
歯医者に通院する事になってから後悔をしないためにも、日々のセルフケアへの意識を高めておきましょう!

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