ニキビの対処法には塗り薬を付ける他、潰して芯を取り出すという方法があります。
潰しても良いニキビの種類は限られていますが、芯を出す事で治りが早くなる事があるのです。
ただし、潰すと言っても、指で潰すのはオススメ出来ません。
指を通して患部に雑菌が入ってしまったり、ニキビの芯が上手く取れなかったりするためです。
ニキビを潰す時は、必ずコメドプッシャーという専用の道具を使ってください。
今回は、ニキビの道具の使い方やニキビを潰す時に注意して頂きたい点についてご説明します。
道具を使ってニキビを潰す方法
ここでは、コメドプッシャーという道具を使ってニキビを潰す方法をご紹介します。
コメドプッシャーは皮膚科の処置でも使われる道具なのですが、ドラッグストアなどで購入出来るので家庭でも使う事が可能です。
この道具を使えば、指で潰すより安全にニキビの芯を出す事ができ、ニキビ跡のリスクが減ります。
コメドプッシャーだけでニキビを潰してしまう人も多いのですが、安全に芯を出すためには他にも用意して頂きたい物が少しだけあります。
それでは詳しくご説明しましょう。
ニキビを潰すための道具
まず、患部に雑菌が入らないよう、ニキビを潰す前に洗顔を済ませておきましょう。
用意する道具は以下の4点です。
- コメドプッシャー
- 針
- 消毒液
- オロナインH軟膏かキズパワーパッド
ニキビの芯が肌表面に飛び出している場合は、すぐにコメドプッシャーを使っても問題ありません。
しかし、芯がやや奥にこもっている場合は、針で浅く刺してからコメドプッシャーを使います。
ニキビを潰した後は、雑菌が入らないよう消毒液を付けてください。
オロナインH軟膏かキズパワーパッドで患部を保護すると、より治りが早くなる効果が期待できます。
ニキビを潰す手順
道具を使ってニキビを潰す時は、以下のような手順で行いましょう。
2.必要な場合、針でニキビに穴を開ける
3.コメドプッシャーでニキビの芯を出す
4.患部を消毒する
5.軟膏や化粧水などでアフターケアをする
時折、芯を出した部分が穴になってしまうケースがあります。
それにはニキビ跡になる可能性があるのですが、穴が開いた場合も慌てずに軟膏やニキビケア用の化粧水でアフターケアをしてください。
早めにそういったケアをする事で、クレーター状の跡になるのを防げる可能性があります。
ニキビを道具で潰す時に気を付ける事
道具を使ってニキビを潰せば、いくらか安全に芯を取り出す事が出来ます。
しかし、ニキビであれば何でもかまわず潰しても大丈夫という訳ではありません。
ニキビの芯を出す行為に没頭してしまう人も多いのですが、やり過ぎたり無理に芯を出したりするのはやめましょう。
ここでは、ニキビを潰す時に気を付ける事についてご説明します。
誤ったやり方でニキビを潰してしまうと、ニキビ跡が出来るなどのリスクがあるので、ぜひ参考にしてください。
万が一間違った潰し方をしてしまった場合の対処法についても触れます。
潰しても良いニキビか判断する
ニキビの中で潰しても良いのは、白ニキビと黒ニキビだけです。
赤ニキビや黄ニキビ、紫ニキビは道具で潰すのも指で触るのも良くありません。
地道に薬で治療をしましょう。
特に、黄ニキビは白ニキビと見た目がよく似ているので注意してください。
白ニキビは皮膚が少しだけ盛り上がって触った時にザラザラしているのが特徴で、黄ニキビは突き出すような盛り上がり方をしています。
加えて患部周辺が赤く腫れるのも黄ニキビの特徴です。
よく見て白ニキビか黄ニキビかを見分けましょう。
また、白ニキビの中でも、2つの白ニキビが繋がったものは潰さないでください。
片方を潰そうとすると、もう片方に刺激を与えてしまうためです。
この場合も、薬で治すのが無難でしょう。
手で潰さない
コメドプッシャーを持っていない、または道具を使うのが面倒な場合でも、ニキビを手で潰すのはやめましょう。
指で押す事でニキビが刺激を受け、痛みやニキビ跡が残る恐れがあるためです。
万が一、ニキビ跡が残ってしまうと、自力で治すのは非常に困難で、皮膚科に通わなくてはいけなくなります。
ニキビを潰したい場合は、コメドプッシャーや消毒液といった道具を用意して芯を取り出してください。
もちろん、皮膚科で芯を出してもらう事も可能です。
無理にニキビを潰さない
芯のないニキビや芯が奥深くにあるニキビは無理に潰してはいけません。
芯が肌表面に突き出しているニキビや、針で軽く刺して芯が出てくるぐらいのニキビなら、潰す事が出来ます。
しかし、そうでない場合は道具があっても無理に芯を出そうとせず、薬で改善させましょう。
芯が取り辛いという事は、取らない方が良いというサインである可能性があるからです。
ただ、ニキビによっては、何日か経つ事で奥に埋まっていた芯が表面に出てくる事があります。
そのような場合は、様子を見て潰すかどうかを判断しましょう。
痛みのあるニキビは潰さない
痛みを伴うニキビも潰してはいけません。
もともと痛みのなかったニキビだとしても、潰している最中痛みを感じたらすぐに道具の使用を中止してください。
ニキビで痛みを感じる場合、このような事が考えられます。
- 赤ニキビから黄ニキビに進行する途中
- 毛穴の奥深くで炎症を起こしている
いずれのケースも、潰すという行為は好ましくありません。
皮膚科を受診する事をオススメします。
ニキビでなく毛嚢炎など別の皮膚疾患である可能性もあるので、なおさら無理に潰さないでください。
やり過ぎは禁物
同じ所に何度もコメドプッシャーを押し当てると患部への刺激となり、ニキビ跡の原因となります。
また、ニキビが複数個出来ている場合、ところ構わずニキビを潰すのも、潰してはいけないニキビを潰す恐れがあるのでオススメ出来ません。
芯が出ると気分が良いものですが、その行為自体肌に刺激を与えているのです。
そのため、きちんと道具を揃えてニキビを潰していたとしても、やり過ぎるとニキビの悪化や跡に繋がってしまいます。
潰すのがクセになっている人は注意してください。
間違った潰し方をした場合
指でなくきちんと道具を使ったとしても、ニキビの潰し方が誤っていると、以下のようなリスクが生じます。
- 雑菌が入りやすくなる
- ターンオーバーが乱れる
- ニキビ跡が出来やすくなる
もし乱暴に芯を出すなど間違った方法でニキビを潰してしまった場合は、このような応急処置をしましょう。
2.温度が高めのお湯で患部を洗う
3.消毒液を付ける
4.ニキビケア用の化粧水で保湿する
5.患部がふさがるまで2~4を繰り返す
患部を洗う時熱めのお湯を使うのは、血行が改善されターンオーバーも促される事で皮膚の再生が進みやすくなるためです。
そうなればニキビ跡が残る心配が少なくなります。
道具でニキビの芯を取ると早く治る理由
ニキビの芯の正体は、毛穴に蓄積した皮脂や角質です。
それらがただ毛穴に溜まっているだけなら何も起こらないのですが、完全に毛穴を塞いでしまうとニキビになります。
ニキビの芯は炎症を長引かせる原因の一つ。
そのため、潰しても大丈夫なニキビに関しては、早めに道具を使って芯を取ってしまった方が治りが早くなる傾向にあるのです。
本来ならニキビが出来ても、人間に備わっている免疫力でアクネ菌の働きを抑える事が出来ます。
しかし、芯がいつまでも残っていると身体はそれを異物とみなし、炎症という形で免疫反応を出し続けてしまうのです。
皮膚科でニキビの芯を出す事がある
皮膚科では、面皰(めんぽう)圧出という、ニキビの芯を出す処置を受けられる場合があります。
顔など手の届く場所のニキビであれば、自分で道具を使って潰す事が可能ですが、背中などにニキビが出来た場合は皮膚科で芯を出してもらうのが安全です。
しかし、ニキビを潰す行為には悪化の可能性もあるため、医師によっては面皰圧出治療に慎重な先生もいます。
行く予定の皮膚科で面皰圧出治療が可能なのか、来院前に確認しておきましょう。
ちなみに、面皰圧出治療には保険が適用されます。
ニキビを潰すと跡が出来る?
潰した後にニキビ跡が出来るのは、芯の出し方が中途半端だったなど、やり方に問題があるケースで、芯を出す行為自体が跡の原因になる事はほとんどありません。
実際はニキビを潰す事より、炎症が進行したり長引く事の方がニキビ跡の原因になりやすいのです。
ニキビの炎症がひどい場合や、皮膚が厚い・硬い場合は、ニキビ跡が出来やすく、特にクレーター状の跡が出来やすい傾向にあります。
潰しても良いニキビに限り、早めに道具を使って芯を出しましょう。
そうすれば、ニキビ跡を回避できる可能性が高まります。
ニキビの道具のまとめ
ニキビの悪化やニキビ跡を防ぐために、ニキビは指で潰そうとせず道具を使ってください。
ニキビ跡を残さないためには、コメドプッシャー以外に消毒液や軟膏も用意し、適切なケアを行いましょう。
皮膚科でもニキビの芯を出す治療が受けられる場合があるので、手の届かない所に出来たニキビは皮膚科で処置してもらうのをオススメします。
芯を出す事でニキビの炎症が治まりやすくなり、治りが早くなる可能性がありますが、潰しても良いのは白ニキビと黒ニキビのみです。
それ以外のニキビや痛みのあるニキビは潰さないでください。